海外駐在をしたら日本語補習校に必ず行かなきゃいけないの?
小学2年生がいる我が家は補習校に通っていません
我が家の周りには中学生や高校生のお子さんがいらっしゃる家庭でも補習校に通っていない方はいます。
本記事では、海外での日本語補習校の概要や通うメリット・デメリットについてまとめています。
- 補習校とは何なのか
- 補習校に行くメリット・デメリット
- 補習校には必ず行かせなくてはいけないのかどうか
海外駐在中、子供がいると必ず話題に入ってくるのが補習校ですよね。
補習校では海外にいながら日本のカリキュラムで勉強が出来るので、通う選択をする家族は多いでしょう。
しかし我が家では様々な検討をした結果、通っていません。
この記事では、我が家が補習校に行かない理由と「じゃあ代わりに何をしているの?」という部分をメインにまとめています。
補習校について悩んでいる方は最後まで読んでみてくださいね。
海外における「補習校」とは
海外駐在中によく聞く「補習校」。
これは、日本の教育カリキュラムに基づいて日本語や日本の文化を学べる学校のことを指します。
授業は日本語、教科書は日本のものを使用し、子供達は海外にいながらにして日本の教育を受けることが可能となっています。
通常は週末に開催されますが、地域によっては平日の放課後に行われることもあります。
補習校の費用は?
通う地域にもよりますが、年に数十万〜数百万程度がかかります。
授業料の他に、入学金や教材費、イベント費などがかかることも。
物価や教育環境の違いにより、費用にはかなりの地域差があります。
具体的な金額は必ず学校の公式情報を確認するようにしてください。
アメリカの中西部のとある街の補習校にかかる費用は以下の通りです。
入学金 | $60(9,000円) |
---|---|
授業料 | $110/月 (16,500円) |
教材費 | 実費 (中学校までは教科書は無料) |
スクールバス代 | $39/月(5,850円) |
補習校で学べる内容は?
補習校では国語や算数などの基本的な教科が学べます。
ただし、国語と算数しか授業をしない学校も多くあります。
どの学年でどの教科を教えてくれるかも、各学校の規模によって異なってくるので事前に要確認だよ
日本語補習校で学べるのは机上のお勉強だけではありません。
海外にいながらにして、日本の行事や習慣、ルール、マナーなどを体験・習得することもできるのです。
いずれは日本へ本帰国する子が多い海外の学校に通う子どもたち。
帰国後もスムーズに学校生活に馴染めるように、補習校で「日本人」としての情緒も養うことができます。
補習校に行くメリット
海外駐在員の子供とその家族が補習校に通うメリットは以下の通りです。
日本語・日本の勉強が出来る
海外の補習校に通う目的が「日本語で日本のカリキュラムを学ぶ」ことなので、日本の勉強をしたい子は補習校に通うべきでしょう。
海外で現地校やインターナショナルスクールに通ってしまうと日本語を使う機会は日常でほとんどありません。
そのため、補習校は日本語を使える・日本語を磨ける貴重な場となります。
日本の同級生と同等の学力を身に付けたい場合や家庭学習のみでの限界を感じる場合には日本語の補習校に通うのはベストな選択だと言えます。
日本の勉強を学ぶ理由が出来る
海外で現地校・インターナショナルスクールに通っていると、当たり前ですが日本の漢字テストや定期テストはありません。
普段日本語の勉強をする必要がないので日本の勉強をする優先順位は低く、日本の勉強をする意義が見出せなくなってしまいます。
この意味が見出せないと家庭学習のみで日本の勉強をするのはキツイ…
補習校に通えば、先生に褒められたかったりお友達よりテストでいい点数を取りたくなったりしますよね。
このように、日本の学校に通うのと同じように自然と勉強をする意味を見出し日本の勉強に対して前向きになれるのは補習校に通う大きなメリットです。
子供の安全基地となる
普段は外国のお友達に囲まれて過ごしている子供たち。
母国語ではない環境にストレスを感じたり、やりきれない思いを抱えて毎日頑張っています。
そんな中、公共語は日本語、日本人ばかりの環境という補習校は子供たちにとってかなりのほっとできる場になっています。
言葉に障害がないのでお友達も出来やすく、子供が純粋に楽しいと思えるのが補習校です。
特に海外生活を始めたばかりの子どもにとっては大きな心の支えになってくれますよ。
勉強も大事ですが、こうした心のケアができるのも補習校に通うメリットと言えます。
日本の行事が楽しめる
多くの補習校では、日本式の運動会や夏祭り、餅つき大会などが催されます。
海外にいると個人ではなかなか出来ないようなイベントが大規模で楽しめるので、これだけでも補習校に通うメリットになり得ます。
日本の文化を楽しみながら学べるので、日本人としてのアイデンテティも育まれますね。
日本語の本が借りられる
日本語補習校では日本語の本が借りられることが多いです。
小さな町に住んでいると日本語の本を借りることが難しかったりするので、気軽に無料で日本語の本が借りられることは嬉しいことですよね。
日本では読まなかった本でも、海外に来たら興味を持って読んでくれることもあるかもしれません。
補習校に通うことになったら、ぜひたくさんの日本語の本を借りてみてくださいね。
補習校に行くデメリット
補習校に通うデメリットは以下の通りです。
- 宿題が大変
- 全教科をカバーしていない(地域による)
- 父母会が大変
- 休日の1日が潰れてしまう
- 距離が遠いと大変
宿題が大変
補習校は、日本の教育カリキュラムを週に1回のみで賄っているので家庭学習が必須です。
そのため、毎日やらないと終わらないくらいの量の宿題が課されます。
ワークやドリルはもちろん、自分で考えて自習する自学や作文日記まで出ることもあります。
確かに子供の身にはなりますが、実際に取り組む子供もやらせる親もしんどいというのが本音だと思います。
習い事やお友達とのプレイデートの予定に影響も出てきてしまいます。
全教科をカバーしていない
音楽や生活、美術などがカバーされないのはもちろん、補習校では5教科全てを教えてくれる訳ではありません。
日本の学校では小学3年生から理科と社会が始まりますが、多くの補習校では理科と社会をカバーしていません。
小学5年生までは国語と算数のみ、小学6年生から社会(歴史)のみ教えているというケースがアメリカには多いように感じます。
確かに読み書き(国語と算数)が勉学の基礎ではありますが、日本で学ぶ理科と社会もキャッチアップしておきたいですよね。
補習校に通っていても通信教育教材は結局必須かも…?
父母会が大変
補習校では父母会(PTA的なもの)が大変という話をよく聞きます。
特に小さな補習校の父母会では親に求められる仕事も多く、仕事並みの活動量だとか。
役員にならなくても何度か補習校に行く必要があったりと、子どもだけではなく家族全体で補習校に通うことになるのが大変かもしれません。
休日の1日が潰れてしまう
週末のうち1日がまるっと潰れてしまうのは補習校に通うデメリットと言えます。
土曜日に開催されるお友達のお誕生日パーティや部活の練習や試合、習い事などに参加ができなくなってしまうのは辛いですね。
また、日本の暦で動いているのでアメリカの3連休などでも関係なく授業がある場合もあります。
せっかく旅行ができるチャンスであるレイバーディやメモリアルディの連休くらい休みたいというのが本音ですよね。
週に1回しかない以上、あまり休むのも良くありませんし…難しいところです。
距離が遠いと大変
自分の住んでいる街に補習校があれば気軽に通うことができますが、1時間ほどかけて通う場合には毎週行くのはなかなか辛いものがあります。
スクールバスなども出ていれば良いですが、自家用車での送迎をするパターンがほとんどですよね。
朝も早く、週6でお弁当を作っているお母さんたちを心より尊敬です
アメリカ駐在の我が家が補習校に行かない理由
小学生と共にアメリカ駐在中の我が家ですが、日本語補習校には通っていません。
その理由は以下の通りです。
- 補習校まで距離が遠いから
- 国語と算数のみだから
- 休日を1日潰してしまうから
- 親子で家庭学習が出来る性格だから
- 子供の性格が日本的だから
我が家では現地での生活を大事に考えています。
休日は現地のお友達とのプレイデートなどをなるべく入れたい!
そのため、休日が1日潰れてしまう点が我が家にとっては1番のマイナスポイントでした。
更に、通ったとしても学べるのは国語と算数のみ。
どちらにせよ追加で家庭学習をしなくてはいけなくなるのなら、国語と算数も自力で学べば良いというのが本音です。
そして我が家は親子共々家庭学習に向いているタイプ。
娘たちも日本的な性格の持ち主で人の話をじっと聞いていられるタイプなので、日本式の授業の訓練をする必要性もあまり感じていません。
夏の一時帰国時には毎年小学校への体験入学もしていますが、家庭学習のみでも学力も学校生活も困ることは特にないです。
補習校に行かずとも日本のイベントごとは家族でもやるようにしているので、日本の文化にもまぁまぁ触れさせられているのかなと。
以上のことから補習校に通うメリットよりもデメリットの方が大きいと考え、我が家では補習校には行かない選択をしています。
補習校に行かない駐在家庭の勉強方法
我が家は補習校に通っていない分、家庭学習にかなり力を入れている方だと思います。
主に、日本の通信教材と無料のプリントを駆使して日本の勉強をキャッチアップしているよ!
我が子たちがそれぞれ使っている通信教材は以下の通りです。
こうやって並べてみるとたくさんやっているように思いますが、習慣化してしまえばそれほど大変ではないです。
…嘘です。少なくとも余裕ではないです。笑
そんなもんでご褒美で釣ったりチートもたくさんしています!!!
補習校に行くと学びが受動的になりがちですが、行かないことで攻めの姿勢で勉強が出来ているので(なんだそれ)我が家には合っていると感じています。
正直、日本にいたらここまで子供達の勉強をみてあげられないなぁと思うので良かったかも
親がしっかりとサポートして子供達の学習習慣をつけられれば、補習校に行かない選択肢も十分アリですよ。
【年代別】海外駐在中におすすめの通信教育教材
年代別におすすめの海外受講通信教育教材をまとめてみました。
幼児におすすめの海外受講通信教育教材
幼児の子で補習校に通うケースは少ないかもしれませんが、0〜6歳の幼児には以下のような通信教育教材が得におすすめです。
- 七田式プリント
- 幼児ポピー
- こどもちゃれんじ
小学校入学までに以下の能力を身に付けたい子には多いでしょう。
- ひらがなを完璧に読める・書ける
- カタカナをなんとなく知っている
- 10までの足し算・引き算ができる
そんな海外駐在キッズに1番ピッタリなのが七田式プリント。
買い切り型なので値段もリーズナブルで、無理なくスモールステップで着実に知識を身につけられます。
ワーク形式でキャラクターと一緒に楽しみたいならポピーかこどもちゃれんじがおすすめ。
紙の付録で十分な場合にはポピーを、しっかりとした知育玩具で遊びながら学ばせたいのならこどもちゃれんじを選ぶと良いでしょう。
小学生におすすめの海外受講通信教育教材
小学生におすすめの海外受講が可能な通信教育教材は以下の3つです。
- すらら
- 進研ゼミ
- スタディサプリ
学習が本格化する小学生には無学年学習のすららできっちり学習をする習慣を付けて欲しいところ。
すららは不登校の子の家庭学習が単位としてみなされることもあるくらい公的機関に認められている安心の教材なので、海外駐在キッズにもピッタリなのです。
楽しく学習習慣を付けて5教科をきっちり学べる進研ゼミも良いですし、日本式の講義を聞いて学習できるスタイルのスタディサプリもぜひ試してみてください。
中学生におすすめの海外受講通信教育教材
中学生におすすめの海外受講が可能な通信教育教材は以下の通りです。
- スタディサプリ
- すらら
- オンライン家庭教師
まだ義務教育な点と日本での高校入試があることを踏まえてしっかりと勉強をする必要がある中学生。
自分のペースで学習をすることが可能な中学生には、無学年学習ができるスタディサプリやすららを使った学習が向いています。
また、オンラインの家庭教師も検討してみてください。
海外在住者向けコースのあるNETTYなどから試してみると良いでしょう。
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海外駐在中、補習校に行かない選択肢をしても良い家庭の特徴
海外駐在において、補習校に行かなくてもいい家庭の特徴は以下の通りです。
- 親が本気で子供の勉強に取り組める(小学生)
- 子供が集中して30分ほど座っていられる(小学生)
- 子供自身に学習習慣が身についている(中学生以上)
これらに当てはまっている家庭で補習校に通うのを迷っている場合は行かなくても大丈夫です。
本記事でおすすめしている教材を参考に、家庭学習に取り組んでください。
逆に、補習校に行った方がいい家庭の特徴は以下の通り。
- 子供の勉強をみていると親がイライラしてしまう(小学生)
- 子供がじっとしていられない(小学生)
- 子供自身で学習をする習慣がない(中学生)
- 日本のお友達が欲しい
補習校で大量の宿題を出されるので結局親は子供の勉強をみなくてはいけませんが、強制力があるのでなんとかやり切れる人が多いのかなと思います。
補習校に行かない場合、強制力が全くないので一度挫折してサボってしまうとリカバリーが大変です。
家庭学習を親が諦めてしまうと子供が後々かなり大変になってしまいます。
補習校に行かない場合には親の方に覚悟がないと厳しい結果になることは頭に入れておきましょう。
更に、子供が低学年でじっと先生の話を聞けないタイプの場合には日本語補習校に通う方がいいかもしれません。
日本式の机にじっと座って先生の話を聞く場で練習した方が後々子供のためになります。
中学生以上で自分で学習をする習慣がない場合にも、補習校に通った方が安心です。
海外駐在中は補習校に行かないとダメ?まとめ
海外駐在中には補習校に必ず行かなくてはいけないの?と悩んでいる方は多いはず。
しかし、行かない家庭もたくさんあるので各家庭の判断で大丈夫ですよ。
我が家も通わずに家庭学習のみなので、次の記事を参考に家庭学習を進めてください。
補習校に通うメリット・デメリットを考えた上で、実際に通うかどうかを決めてくださいね。
補習校に通うにしても、多くの補習校は国算のみで全ての教科をカバーしていないことが多いです。
そのため、小学3年生以降はプラスアルファの教材を家庭学習用に始めるのがおすすめですよ。
理科と社会も学べる教材は以下の通りなので、検討してみてくださいね。
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